投資家の多くは塩漬け株を抱え込んでしまった経験があると思います。
僕もそのうちの一人です。今回は私が実践している塩漬け株の対処方法について説明します。
少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
目次
塩漬け株とは?
塩漬け株とは、値上がりを期待して買ったものの、値下がりしてしまい、売るにうれなくなってしまった株式のことを言います。
塩漬け株の特徴
私の経験から塩漬け株にしてしまう株の特徴について説明します。
景気敏感株である
景気敏感株とは、その名前の通り景気に敏感な株式のことです。景気動向によって業績が大きく変動する銘柄のことです。
景気敏感株のセクターとしては銀行や証券等、鉄鋼、自動車、鉄鋼、機械、電気機器、建設、不動産といった業種になります。
高値掴みしてしまった株
相場が上昇している時に株価が高値をつけたあたりで株式を買うことを高値掴みといいます。
高値掴みした株は割高であることが多く、上昇相場が終わったら株価は急落しやすいです。
塩漬け株によるデメリット
塩漬け株があると次のようなデメリットが発生します。
投資資金が固定されてしまう
塩漬け株のデメリットは投下した投資資金が換金されず、固定化してしまうということです。
運用できる資金が単純に減少してしまうので、運用資産から得られるリターンがその分、減少します。
資金不足による投資チャンスを逃してしまう
資金不足になることで投資チャンスを逃してしまうことがあります。特に日本株の場合、売買単位は1株ではなく100株や1000株単位の場合が多いです。
株価にもよりますがこのような売買単位が大きい銘柄を買う場合、まとまった資金がなければ買うことができません。例えば株価が4000円、売買単位が100株の銘柄だった場合、最低必要金額は40万円以上になります。
塩漬け株により投資資金が少ないと、割安で放置されている銘柄を買おうにも、必要な最低金額が足りずう投資チャンスを逃してしまいます。
塩漬け株への対処法
私が実践している塩漬け株への対処法の手順について説明します。
高配当ディフェンシブ株を買う
まずは高配当ディフェンシブ株中心に投資sるスタイルに切り替えます。
配当とは株主に還元される利益のことです。高配当とは投資金額に対する還元される利益の割合(一般的に配当率と言われている)が高いことを意味します。
例えば配当率3%の株価1000円の銘柄を100株持っていた場合、毎年もらえる配当金は3000円(1000円×0.03×100株)になります。
ディフェンシブ株とは、先に紹介した景気敏感株と異なり、株価が景気に左右されず安定した株のことを言います。セクターとしては生活必需品である食品や薬品、通信や陸運といった業種になります。
塩漬け株の損切り
次に塩漬け株の一部を損切りします。
損切りによって発生した損失は高配当ディフェンシブ株で得られた配当金を使って補填します。
換金できた資金を貯金or再投資
損切りによって換金できた資金の50%は貯金、残りの50%は高配当ディフェンシブ銘柄へ再投資します。貯金と再投資の割合は自分の状況によって変更しても良いです。
貯金は暴落対策です。暴落時は優良企業でも株価が安くなり、割安で買えるチャンスになります。貯金がない場合、このような割安な株を買うチャンスを逃してしまいます。
割安で買えるので今後塩漬け株になる可能性は低いです。また株価が下がっているので普段よりも配当率が高くなっており、より高配当な銘柄を買うこともできます。
しかし暴落はいつ起きるのか誰にもわかりません。暴落が起きるまでずっと現金としてを持っていたら、その間の投資して得られるはずだったリターンを逃すことになります。
それは勿体無いので換金できた残りの資金は高配当ディフェンシブ銘柄へ再投資します。再投資することでその分配当金が増えるので、塩漬け株の解消を加速することができます。
上記の手順の繰り返し
上記で紹介した①高配当ディフェンシブ株を買う→②塩漬け株の損切り→③換金できた資金を貯金or再投資
の手順を塩漬け株がなくなるまで繰り返します。
塩漬け株を作らないための方法
上記の方法で塩漬け株をすべて換金できたら、今度は塩漬け株を今後作らないための方法について紹介します。
景気敏感株は配当金で買う
景気敏感株は基本的に配当金で買うようにします。
配当金であれば運用資産の配当率分の資金しか投資できないので、全体のポートフォリオに大きな影響はありません。
それに次で説明しますが、損切りする心理的抵抗も少なくできます。
損切りラインを決める
次に損切りラインを決めます。塩漬け株を作らないために損切りラインを設定することは知識として知っていても実際に実践できない人も多いのではないでしょうか?
なぜなら損切りしてしまったら損失が確定してしまうからです。自分が稼いだお金が少なくなってしまうのは誰にとっても苦痛ですよね。
しかし、自分で稼いだお金ではなくて、他人からもらったお金ならば抵抗感は少なくできるのではないでしょうか?
配当金という会社が生み出したお金(お金が働いて稼いだお金)ならば損切りによる自分への損失は無く、「もらえるお金が増える」 or「もらえるお金が減る」かのみなので損切りしやすいと思います。
高配当ディフェンシブ株が塩漬けになったらどうする?
先に紹介した方法は高配当ディフェンシブ株が塩漬け株にならないことを前提とした方法になります。
しかしディフェンシブ株といえども株価が暴落し、塩漬け株になる可能性は十分にあります。
例えば東日本大震災で東京電力の株価は当時約2000円から現在(2022-12-24時点)約500円にまで下がり、いまだに回復しておりません。
ディフェンシブ株とは言え、やはりリスクはあります。
リスクを低減するために1社のディフェンシブ株に集中投資するのではなく、複数セクターに分散投資をする。企業業績を確認して毎期確認して、業績が下降し続けているようならばすぐに売るなどのアクションが必要になります。